誰にも渡したくない特別な場所。
 この場所はわたしだけの物……絶対に他の人には渡さない。
 わたしだけが許された特等席。

 はじまります。


「なのはママ♪」
「ふふ……どうしたの? ヴィヴィオ」
「えへへ〜♪」
 わたしは素早くなのはママの膝の上に乗る。
「もう……ヴィヴィオは甘えんぼさんなんだから……」
 苦笑いを浮かべつつも、膝の上に乗る事を了承してくれる。
 分かってるんだ。なのはママは口では、あんな事言ってるけど実は嫌いじゃ無いって事を。
 だからわたしも、それに甘えるように膝の上に乗るんだ。
「ヴィヴィオ……髪を梳いてあげるね」
「うん♪」
 なのはママは、わたしが膝の上に乗るとかならず髪を梳いてくれる。
 なのはママの綺麗な手で髪を梳かれるのは、とても気持ちがいい。そして、なのはママの香りが
心地いいくらいにわたしの鼻をくすぐる。
 

 しかし、わたしは何時までこの最高の特等席を維持出来るのだろうか?
 わたしだって日に日に成長をする。何時までも小さな子供のままではいられない。
 今はよくても、そのうちこんな事が出来なくなるかもしれない。
 色々な人がなのはママにアプローチをしているけど、幸いなことに、まだ誰も成功していない。
 でも、それは結果論であって、この先は分からない。
 だから早めに行動を起こさないといけない。
 この特等席は、なのはママの隣の席は――――
「ヴィヴィオ……?」
 考え事をしていて、難しい顔をしていたせいだろうか? なのはママが不安そうに顔を覗き込む。
「なのはママ……大好きだよ……」
「うん? わたしも大好きだよヴィヴィオ」
 多分わたしとなのはママの好きは違う。だからといって、この気持ちを忘れる事は出来ない。
 わたしが一番なのはママの事を愛しているんだから。
 だから絶対に誰にも渡さない。
 フェイトママや、はやてさんのような強力なライバルはいるけど、わたしだって負けるつもりは無い。
「なのはママ。わたし絶対に勝つからね」
「う、うん……?」
 このサバイバルに勝って、わたしだけの特等席を――

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