最近どうも、なのはのペースで物事が運んでいる気がする。
 あたしだってリードしたいのに、気が付くとなのはがリードしている。
 たまには、あたしだって……
 あたしだって――

 始まります。


「なのは。愛してるぞ」
 不意にかける一言。
 急にこんな事を言われれば、なのはだって顔を赤らめるはずだ。
 あたしだって、なのはに急にこんな事を言われたらきっと、顔を赤くしてあたふたすると思う。
 だから、なのはだって……
「うん。わたしも愛してるよ♪ ヴィータちゃん」
「あ、ああ……」
 何だ? この淡泊な反応は。
 もっと、こう……可愛らしい反応をしてもいいんじゃないだろうか。
 まぁ、愛してるって言われるのは嬉しい。だけど――
「他の誰よりも好きだよ。ヴィータちゃん」
「お。おう……」

 ――これでは結局なのはのペースのままだ。
 あたしが主導権を握りたいのに、何で上手くいかないのだろう?
 いつも、何時もあたふたしているなんて嫌だ。
 それに偶にはなのはの可愛らしい所を見てみたい。
 それなのに――

「にゃははっ♪ ヴィータちゃんは今日も可愛いね♪」
「そうかよ……」
「うん♪ 可愛すぎてどうにかしちゃいたいくらい可愛いよ」
「――――っ!?」
「好きだよ……ヴィータちゃん」

 ああ……やはり、なのはのペースで物事が運んでいる。
 あたしじゃ、なのはのペースを握る事は出来ないのか?
 あたしだって出来る事を証明したい。んだけど……

「ヴィータちゃ〜ん♪」
 はぁ……やっぱり無理かもしれないな。
 結局あたしは、なのはには勝てないって事かよ。
 それも仕方が無いのかね。
 だって、相手はなのはだしな。

inserted by FC2 system