予め言っておくが、私は好きでこんな大きさになったわけでは無い。
 気がついたらこんな風になっていただけだ。
 だから理由を聞かれても困る。

 始まります。


「シグナムさんの胸……大きいですよね?」
 珍しくなのはが恥ずかしそうな顔をして、問いかけたのはこんな言葉だった。
「どうしてそんなに大きいんですか?」
「…………」
 大きい理由なんかを聞かれても困るんだが。
 大きいのに理由は無いし、好きで大きくしようと思ったわけでもない。
 ただ初めからそうなっていただけだ。
「わたしはあまり胸が大きくないですし、それにシグナムさんも――」
「な、なのは――?」
「ですから、大きくなる方法を教えて欲しいんです」
 いや、……だから、そんな方法など……
「これはシグナムさんのためでもあるんです!」
 そんな風に力説されても……
「はやてちゃんがシグナムさんは大きい胸が好きだって言ってましたよ」
「あ、主はやてが!?」
「はい。はやてちゃんが言ってました」
 主はやては一体何を思って、なのはにそんな事を教え込んだのだろうか?
 ……恐らく自分が揉みたいからだろうな。
「な、なのは……とりあえず少し落ち着かないか?」
 主はやてについて色々言いたい所はあるが、まずは落ち着いてもらわないといけない。
「……一応言っておくが、私は別に大きい胸が好きとかではないぞ」
「そうなんですか?」
「ああ。大きさは気にしない」
 主はやては、そういう所を気にしたりするんだろうが私は違う。
「それに……私は、なのはのだったら何でもいいんだ」
 これは偽りのない本心。
 姿や形なんか関係無い。大切なのは心だ。
 私は、それをなのはから教わった。だから――
「ありのままのなのはで居て欲しい」
 色々考えてくれるのは嬉しい。だが、なのはがなのはであるなら、そんな事は些細な事だ。
「シグナムさん……」
「私は、なのはの事を愛しているから変な事を気にするな」
「……はい」
 まったく、あまりこんな事を言わせないで欲しいな。
 なのはを愛しているのは間違い無いが、それを口に出して言うのは恥ずかしいからな。
 それに主はやてもあまり、なのはに変な事を教え込まないで欲しい。
 危うく私が変な風に思われてしまう所だったではないか。
 言った所で無駄だろうが、後で一応言っておこう。

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