まったく……最近すずかが、変なおくすりに興味を持っているのは知っていたけど、
 まさか、こんな形ですずかが行動してくるとは思わなかったわ。
 ほんと、こんな事ならもっと早く注意しておけばよかったわね。

 始まるわよ。


「ごめん……ごめんなさい。アリサちゃん」
「す、すずか……」
「本当にごめんなさい!」
 先ほどから一体すずかに何回謝られているのだろうか?
 いきなりこんな事になってても、理解出来ないわよね? まぁ、簡単に説明するわね。
 あれは……何時間前だったかしら? とにかく、いつものようにすずかが遊びに来ていたのよ。
 そして、一緒にお茶したり会話したりしていて……うん。ここまでは普通だったのよ。
 すずかが遊びに来て暫くしてかな? すずかがおかしくなったのは……
 別におかしいって言っても、奇声を上げたり奇行に走ったりしてたわけじゃなくて、何て言うか……そわそわしてたっていうか、
とにかく落着きが無くなっていたのよ。
 あたしだって少しは不審に思っていたけど、とりあえずスルーしてたのよ。
 そしたら――急に眩暈がして、身体が痺れてきて……
 後で気がついた事だけど、実はすずかがあたしのお茶に変な薬を入れていたのよ。
 何処でそんな変な薬を手に入れたの? って思ったけど、よくよく考えたらここ最近すずかは妙な通販に嵌ってたな〜とか思いだして、
でもそんなのは後の祭りで。
 動けなくなったあたしは、すずかに部屋まで運ばれて、そして今に至るのよね。
 でも、何ですずかがそんなにも謝っているのかって?
 そんな事知らないわよ。でも、あたしは完全に被害者だから謝って欲しいんだけどね。
「ごめんね、アリサちゃん……」
 あたしが説明していた間もすずかは謝りながら、あたしの服を――  

 ――って、あたしの服!?
「す、すずか!?」
 ちょ、ちょ、何であたしの服を脱がそうとしているのよ? 全然意味が分からないんだけど。
「ごめんね。ごめんね?」
 いやいやいや、だから謝りながら服を脱がさないでよ!
「す、すずか止め……」
「アリサちゃん?」
「や、止めなさい……」
「…………」
 ちょ、あからさまに無視しないでよ。てか、すずかあんたちょっとおかしいわよ。
「ごめんね♪」
 ……ついに謝る気さえなくなってるじゃない。何で楽しそうに謝ってるのよ?
 こんな事を言ってる間にも、どんどん服を脱がされているわけだけど……マジ?
「大丈夫だよアリサちゃん」
 何が大丈夫なのかしら? 納得出来るまで説明して欲しいくらいだわ。
「絶対に気持ち良くなるから……」
 い、一体何をする気なのかしら?
「大丈夫♪」
 ああ……なんて蕩けた瞳をしてるのかしら。これって、もしかしなくてもアレだよね?
 べ、別にすずかとそういう事するのは嫌いじゃないけど……でも……
「た〜くさん、気持ち良くしてあげるね♪」
「う、うん……」
 こ、これ以上は見せる事出来ないわ。だって恥ずかしいもの。
 それに、他の人に見せるなんて勿体ないもんね。
 だから諦めなさい! いいわね!


 ――取材者の報告より――
 こうして彼女の取材は中断されられてしまった。しかし私は何をしているのかが気になり、こっそりと取材をしていた。
 それがこれである。

「あ……んっ!」
「ふふ……気持ちいい?」
「う、うん……」
「よかった♪」
「ああっ!」

 実に興味をそそられる会話である。
 しかしこれには非常に残念なオチがあったのだ。
 何をしているかと思えば、彼女達はマッサージを受けていただけなのだ。
 ここまで引っ張っておいて、このオチは非常に残念である。
 それにしても、何故月村嬢はバニングス嬢の服を脱がしてしたのだろうか?
 その答えは未だ出ていない。
 しかし、一応これが事の顛末である。
 出来る事なら、謎を残したままでは無く、全て解決した状態で終わりたかったものである。
                        ――報告終わり――

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