なのはに付いて来てと言われて着いた場所。
 そこはとても、妖艶な雰囲気があって、
 中には色々な下着が売られていた。
 なのははこのお店で一体何をするんだろうか? いや、買い物をするのは分かっているけど、
 でも何で私も一緒にいるのだろうか?

 始まります。


「………………」
「ふぇ、フェイトちゃん大丈夫?」
 お店の雰囲気に呑まれて呆然としていると、なのはが心配そうに話しかけてくる。
「うん……大丈夫」
 大丈夫なんだけど、やっぱり何で私がこのお店にいるのかが分からない。
 なのはは、このお店で買い物をしたいのだろうけど、周りを見ると大人の女性ばかりいて、
私達が場違いなような気がしてくる。
「な、なのは……このお店で一体何を買うの?」
 バカらしいと思いながらも聞いてみる。
「うん? 下着だよ?」
 うん。やっぱりそうだよね。
「そ、それで……何で私がこの場所にいるのかな?」
 私は別に買い物がしたいわけでも無いし、この場所に用は無い。
 まぁ、なのはと一緒にいられるからどうでもいいんだけどね。
「にゃははっ。実はフェイトちゃんになのはの下着を選んでほしいかなって思って」
「わ、私がっ!?」
 私がなのはの下着を、下着を……下着――――
「フェイトちゃ〜ん。大丈夫?」
「はわっ! だ、大丈夫だよ」
 つい、妄想の世界に飛び立って行ってしまう所だったよ。
「それで、フェイトちゃん。なのはの下着選んでくれるかな?」
 瞳を潤ませながら懇願してくる。
「ま、まかせてよっ! 私がきっと、なのはに似合う下着選んでみせるから」
 拳を握って強く宣言する。
「似合うのもいいけど―――」
 しかし、私の宣言を聞いてなのはは、少し表情を曇らせる。
 何故だろう? 私は何か気に障る事を言ったのだろうか。
 と、不安を抱えていると、なのはは少し顔を赤くしながら――
「なのはは、フェイトちゃんの好きな下着を選んでほしいかな。なのはに似合うのを選んでくれるのは、
物凄く嬉しいけど、今回はフェイトちゃんの好みの下着を選んでほしいの」
「なのは………」
 さらに頬を赤く染めながら『その方がフェイトちゃんを感じていられるからって』可愛い事を言ってくる。
 ここまでなのはに言わせておいて、なのはの期待を裏切ることなんて出来るはずが無いっ!
「うん。わかったよ。私の好みの下着選ぶよ」
「うん♪」
 私は颯爽と意気込んで商品を物色する。

 ―――――(10分経過………)

 ―――――――――――(40分経過………)

「あ、あの……フェイトちゃん?」
「ごめん。少し黙ってて。もう少しなんだ……」
「あ、う、うん……」
 なのはには悪いとは思いつつも、いざこうして色んな下着を見ると迷ってしまう。
 どの下着もなのはには似合うだろうし、どれも甲乙つけがたい。
 しかも私の好みで選ぶのだから、半端な感じでは決めたくは無い。
 だから、慎重に慎重に考えて厳選する。
「それにしても―――」
 このお店には色んな種類の下着がある。
 普通の物からスケスケな下着。さらには紐みたいな物まである。
 私の妄想の中では、どれも素敵な仕上がりになっている。
 しかし、折角の機会だからなのはには少しエッチな下着を着けてもらうのもいいかもしれない。
 で、でも……エッチな下着を選んだら私の事を変態だとか思わないだろうか?
 という不安も大きいけど、一度思考がその方向に行くとなかなか元には戻せない。
 なのはのエッチな姿…………
 うぅ……想像しただけでも鼻血が出そうだよ……
「フェイトちゃん……そろそろ決まった?」
「あ、うん。これなんてどうだろう」
 私は覚悟を決めて、なのはにスケスケな下着を差し出す。
「もう……フェイトちゃんはエッチなんだから……」
 か、返す言葉もありません……
「でも、フェイトちゃんには特別に見せてあげるからね♪」
「な、なのはっ!」
 なのはっ! 君は最高だよ。うん、やっぱりエッチな下着を選んでおいてよかったよ。
 こうしてエッチな、なのはを見る事が出来るんだから。
「じゃ、お会計済ませてくるね」
「う、うん」
 会計に向かうなのはの後ろ姿を見ながら、下着姿のなのはを妄想する。
 こ、これだけで、ご飯三杯? はいけるよ……


「はぁ……まったく、あの二人はどうしてああもイチャイチャベタベタするのかしらね」
「ふふ……っ。ほんと、あの二人仲良しだよね」
「しかも、フェイトはあんな過激な下着選んでるし……」
「アリサちゃんが選んでくれるなら、私も穿いてもいいよ?」
「なっ! ば、バカな事言ってるんじゃないわよ」
「ふふっ。本気なんだけどな」
 まさかアリサとすずかに見られていたとは知らずに、二人は仲よくランジェリーショップから出て行く。
 フェイトが、なのはの下着姿を見たのはそれから数日後の事だったとか――

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