自分の欲望を満たすだけの行為。
 卑猥で虚しい行為だっていうのは分かっている。
 分かってるのに…………  

 始まります。


「……んっ。ぁ……」
 暗い部屋の中、一人愛しの人の服の匂いを嗅いでいる。
「ダメ……なのに……」
 いけない事だっていうのは理解している。
 もしこの行為を彼女に見られたら、きっと幻滅されるに決まっている。
 だけど行為を止める事が出来ない。
 私の中の彼女の存在が大き過ぎて、自分で歯止めが利かなくなっている。
「なの……は……さん。なのは……さん」
 好きなんです。あなたの事が大好きなんです。
 大好きな彼女の匂いを嗅ぎながら自分を慰める。
 歪で卑猥な行動。
 頭では理解しているのに止める事が出来ない。
 ただひたすら自分を慰める。
 虚しくとも自己の欲求を埋めるために行為を続ける。
「なのは……さ……」
 早くあなたに会いたいです。
 会ってあなたに抱きしめられたい。
 温もりを感じたい。
 匂いを嗅ぎたい。

 ああ……
「バカだ。私……」
 満たされる事の無い欲求を鎮めながら涙を流す。  

 ――なのはさん。私を助けて下さい。

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