「なのは。そんな格好のまま寝てたら風邪を引きますよ」
「大丈夫だよレイジングハート。これくらいじゃ風邪を引かないよ」
「ですが……」
 そんなほぼ下着にだけの状態に近い恰好では風邪を引く可能性が……
「もう、ほんとレイジングハートは心配性だなぁ……」
 こうしてなのはは、問題ないと言い張りますがやはりワタシは心配です。
 本当に風邪を引かなければいいのですが…………

 始まります。


「うぅ……苦しいよぉ……」
 ワタシの不安が見事に的中し、なのはは風邪を引いてしまいました。だからあれほど
風邪を引かないようにして下さいと言ったのに、それなのに――
「うぐ……っ、レイジングハートの顔が恐い……」
「当たり前です。なのはがワタシの忠告を聞いてくれなかったのですから」
 ちゃんと忠告を聞いてくれていたら、風邪を引かなかったかもしれませんのに。
「れいじんぐはーとぉ……」
「はい。何ですか?」
「辛いよぉ……」
「自業自得ですよ」
「あぅ……レイジングハートが冷たい……」
「気のせいですよ。ではワタシはお粥を作ってきますね」
「うん……」
 なのはを一人部屋に残し、台所へと向かいます。あまり彼女を一人っきりにはしたく
ないので、出来るだけ早くお粥を作って持っていきましょう。

「なのは。お粥を作ってきましたよ」
「ありがとレイジングハート」
「いえ……食べられますか?」
「うん、大丈夫」
「そうですか。熱いですから気をつけて下さいね」
 出来たてのお粥をなのはに渡します。結構熱いですから本当に気をつけて下さいね。
「……はふ、ほふ……はむ」
 実に美味しそうにお粥を食べているなのは。ここまで美味しそうに食べてもらえると、
作った方としても嬉しいですね。
「――――ありがとレイジングハート。美味しかったよ」
「いえ、喜んでもらえてなによりです」
 それにワタシの忠告を聞いてもらえなかったのは残念ですが、こうやってなのはの
看病を出来るのは、それなりに楽しくもあり嬉しくもあるのですよ?
「レイジングハート、ごめんね」
「謝る必要はありませんよ」
 結果として風邪を引きましたが、別にそのことについては怒ってはいませんし、偶には
こういうのもいいのではないでしょうか?
 あなたを看病するなんて経験はあまり出来そうにありませんからね。
 そして、風邪で弱っているなのはも可愛らしいですし……  

 いえ、主の病気を喜ぶのは不謹慎ですよね。ですからきっと謝るのはワタシの方なのでしょう。  それでも――
 こうして主に尽くせる。これほど嬉しいことはないと思います。
 ええ、本当に。

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