このお話は、思春期なヴィヴィオのお話ですよ。
 きっと誰もが通る道……かな?


 思春期特有の行動だと言われれば、そうなのかもしれない。
 でも、いざ目の前に大好きな人の私物があれば気になるもので……
 しかもそれは、脱ぎたて? のパンツなら尚更で……

 始まります。


「ど、どうしよう……」
 学校から帰って来た私は今、ある物を前にしてどうするべきか悩んでいる。
「なのはママのパンツ……」
 何で今それがここにあるのかは分からない。
 でも一つ解かっている事があるそれは――
 使用済みのパンツであるという事だ。
 大好きで心から愛しているなのはママの使用済みパンツを前にして、私は一体どうすればいいのだろうか?
「だ、誰も見て無いし……匂いを……」
 い、いやダメだ。確かになのはママの匂いを堪能したい気持ちはあるけど、もしその途中で誰か来たら、しかも
それがなのはママだったりしたら、目も当てられない事になる。
 で、でも………
 なのはママのパンツを手に持ったまま、かれこれ15分くらい経過しただろうか……
 私は意を決して、なのはママのパンツの匂いを嗅ぐ事にした。

「ん、すぅ………はぁ………」
 ああ、いい匂いだ……
 この匂いを嗅ぐだけで、身体の芯が熱くなるのが分かる。
「すぅ……はぁ……すぅ……」
 私は時間も忘れて、パンツの匂いを嗅いでいた。
 しかし、その行為がいけなかった。すぐに止めていればよかったのに、ずっと匂いを嗅いでいた。
 だから後ろに忍び寄る人影に気がつかなかったんだ。

「ヴィヴィオ……何をしてるの?」
「何って……」
「それ、わたしのパンツだよね?」
「えっ!?」
 普段は一人占めしたい人の声。でも今この時は聞きたく無かった声がする。
 私は恐る恐るその声のする方向に振り向く。
「ヴィヴィオ……」
「な、なのはママ……」
 なのはママはぷるぷると震えながら私を見ていた。
「ち、違うんだよ。これは……」
 私は必死で言い訳を考えていた。でもこの状況を打破する言い訳なんか思いつかなくて、
 しかし、私のそんな状況なんか関係なくて、
「もう……そんなパンツの匂いを嗅ぐなんて恥ずかしいから、ダメだよ……」
 なんて顔を真っ赤に染めあげながら可愛い事を言う。
「……なのはママ」
 本当に恥ずかしかったのだろう、なのはママはパンツを取り上げて、私から逃げていった。
 ごめんなさい……でも一つだけ言い訳をさせてほしい。
 そもそもこんな所にパンツが落ちているのが悪いんだよ。
 だから私も悪いけど、こんな所に置いている方も悪いと思うんだ。

 私は届く事のない言い訳を一人で言いながら、なのはママのパンツの匂いの余韻を楽しんでいた。

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