大切な人が側に居る。
 大好きな人が側に居る。
 それだけで私は心が温かくなるんだ。
 君が居るから私は――

 始まります。


 冬になり随分と寒くなってきた。
 ある程度の寒さは大丈夫なんだけど、それでも寒いものは寒いと思う。
「なのは大丈夫?」
 なのはに寒くないか聞く。
 私でさえ少し寒いと思ってしまうんだ。もしかしたら、なのはにとっては物凄く寒いのかもしれない。
「大丈夫だよフェイトちゃん。ほんの少し寒いだけだから」
「本当に大丈夫? もし無理そうならちゃんと言ってね」
 いくら 防寒対策をしているとはいっても、この時期の外は本当に寒いから。
 そんな寒い中にずっと居てなのはが風邪を引いてしまったら、私は自分を許せないだろう。
「にゃはは。フェイトちゃんは本当に心配性だね。わたしなら大丈夫だよ」
 なのはは、そう笑うけど私からすれば、なのはを心配するのは当たり前なのである。
 世界で一番大切で、大好きなのだから。
「ねぇ、フェイトちゃん。手……繋いでいい?」
「え……?」
 急にどうしたのだろう? いや、私としてはなのはと手を繋げるのは嬉しいんだけど、なのはから
こういうお願いをしてくるのは滅多に無いから。
 いつも私から、なのはにお願いをして手を繋いでいるから、本当に珍しい。
「フェイトちゃんと手を繋いだら、少しは暖かくなるかなって……」
「なのは……」
 恥ずかしそうに私を見つめる。
「フェイトちゃんが隣に居てくれるだけで心が温かくなるけど、手を繋いだらもっと温かくなると思うんだ。心だけ
じゃなく、身体も……ね」
「そう……だね」
 心だけじゃなく、身体も暖かく。
「私もそう思う」
 なのはの手を取り、そう囁く。
 大好きな人が隣に居る。それだけで温かいんだ。だから、手を繋いだらもっと暖かくなる。
 それだけで寒さが気にならなくなる。
「にゃはっ。フェイトちゃんの手は暖かいね」
「なのはの手も暖かいよ」
「フェイトちゃんが側に居てくれたら、今年の冬は大丈夫だね♪」
「任せてよ、なのは」
 私の君への想いで、この寒さなんて忘れさせてあげる。
 だから、君もずっと私の側に居て下さい。

「大好きだよなのは」
「うん。わたしも大好きだよ」
 この冬だけでなく、これからもずっと――

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