わたしはヴィヴィオの母親でヴィヴィオはわたしの可愛い娘。
 そんな事は何年も前から理解している。
 だけど、ここ最近のわたしはヴィヴィオを自分の娘として見れなくなっている。
 日に日に成長していくヴィヴィオ。
 そんな彼女を見るたびにわたしの心に一つの感情が湧いてくる。
 この感情は間違っている。
 そんな事は百も承知だけどわたしは――

 ヴィヴィオを一人の女性として見るようになってきた。

 始まります。


 どんどん綺麗に、そして可愛らしく成長していくヴィヴィオ。
 そんなヴィヴィオの成長を見守るのは嬉しくもあり、楽しみでもあった。
 だけどここ最近のわたしは母親としての感情でヴィヴィオを見る事が出来なくなりつつある。
 本当に綺麗になったヴィヴィオ。そんなヴィヴィオに段々と惹かれつつあるのだ。
 この感情は持ってはいけない。
 頭では理解出来ているのに心が納得していないみたい。
 つい視線でヴィヴィオを追ってしまうし、考える事の大半がヴィヴィオの事を考えている。
 わたしにこんな感情を持たれているなんて、ヴィヴィオも困るよね。
 だからこの気持ちは心の奥底に仕舞いこまないといけない。
 そして誰にも気がつかれてはいけない。
 わたし一人が我慢すればいいだけのこと。
 わたし一人が犠牲になればいい。
 誰にも迷惑はかけたくないから。
 この気持ちは閉じ込めよう。  

 でも……

 母親としての感情でならヴィヴィオの事を見守ってもいいよね?
 ヴィヴィオの一番大切な人にはなれなくても、
 彼女の母親として彼女の側に居る事は許されるよね?
 誰がヴィヴィオの横を歩いて行くのかは分からない。
 だけど、ヴィヴィオがその人を見つけるその時までは――

 わたしが側に居てもいいよね?

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