この暑さのせいか、なのはが少々おかしい。
 だって、いくらこの場所にはワタシとなのはしか居ないからって……なのはのこの格好は少々開放的過ぎではないだろうか?
 なのは自身は楽なのかもしれませんが、ワタシの方は――

 始まります。


「う〜暑いよぉ〜」
「確かに少々暑いですね」
「少々じゃないよぉ〜」
 暑い暑いと駄々を捏ねている彼女は今――
「暑いのは構いませんけど、その……下着姿はどうにかなりませんか?」
 全ての服を脱ぎ下着姿になっているのだ。
 そんな姿でいられたらワタシは……
「だって〜暑いんだもん! それともレイジングハートは制服のままでいろって言うの?」
「そんなわけでは……」
 別に制服を脱ぐ事に関しては異論はありませんけど、だったら何故下着姿なのですか?
 もう少し健全でラフな格好というものがあると思うのですが……
「それに、ここにはわたしとレイジングハートしか居ないんだからいいじゃない」
 ワタシとなのはしか居ないから困るんです!
 たった二人きりで、しかもなのはの下着姿がチラチラと視界に入っていては、ゆっくりする事が出来ない。
 かといって、他の誰にもなのはのこんな姿は見せたくは無いのですが……
「も〜っ! そんなに気になるんだったら――」

「レイジングハートもわたしと同じ格好になればいいじゃない」
「は……?」
 なのはと同じ格好……? それはつまり――
「え、えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ! そ、そんなの無理ですよ!」
 なのはの前で下着姿になるなんて、そんな事出来るはずが無い。
 恥ずかしすぎて気絶してしまうんじゃないだろうか?
「大丈夫だよ。わたしも脱いでるんだし♪」
「そういう問題では……」
 しかし、なのははそんな事関係無いと言わんばかりの表情で迫って来る。
「な、なのは……少し落ち着きましょう」
「わたしは、いつだって落ち着いてるよ。だから……ね?」
「い、意味が……」
 だ、ダメだ。あのなのはの表情は絶対にやるという表情だ。
 幼い頃から見てきた、想いを貫く時の表情。なにも、今こんな表情をする事は無いのに……
「レイジングハート♪」
「い、いや……」

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

「うぅ……なのは酷いです……」
「にゃはは。ごめんね?」
 必死の抵抗空しく、なのはに衣服を脱がされてしまった。
 何で? 何でこんな事になるのだろうか?
「でも、これでなのはとレイジングハートはお揃いの格好だね♪」
「そう……ですね」 
 悔しいくらいに見惚れるような笑顔を見せてくる。
 こんな笑顔を見せられては、もう何も言えないじゃないですか。  

 はぁ……やっぱり、この暑さのせいなんですかね?
 なのはもワタシもどこかおかしいのは。

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