冬になり、寒いのは分かるけど……
「おい、なのは。いい加減こたつから出ろよ」
「い〜や〜」
「嫌じゃねぇよ」
「だって、寒いんだもん」
 相変わらず、こたつから出ようとしないなのは。
 こたつに潜っている姿は可愛らしいものがあるけど、健康によくないだろ。
 だから――


「なのは」
「む〜ヴィータちゃんもこたつに入ればいいんだよぉ」
「あたしは別にいいんだよ」
 なのはほど寒がりじゃないからな。
 部屋の暖房だけで充分だ。
「そんな事言わないで、一緒に入ろ」
「……ぐっ」
 妙にしおらしく、そして可愛らしく提案をするなのは。
「あ、あたしは……」
 いくら可愛くても屈しはしない。
 なのはをこたつから出すのは、なのはのためでもあるんだから。
「ヴィータちゃん……お願い」
 潤んだ瞳で見つめてくるなのは。
 あ、あたしは屈しないんだ。
 絶対に屈しないんだ!
「ヴィータちゃん……」
 ぐ……っ!
「す、少しだけだからな」
「うん♪」
 な、なんだよ!? 仕方ないだろ!
 なのはにお願いされて断るなんて出来ないんだよ。
 これでも精一杯努力したんだぞ!

「にゃははっ♪ 温かいねぇ〜ヴィータちゃん」
「……そうだな」
 むしろ暑いくらいだよ。
「にゃはっ♪」
「何が楽しいんだ?」
「ん? だって、ヴィータちゃんと一緒にこたつで、ぬくぬくとしてられるのが幸せで嬉しいんだよ」
「〜〜〜〜〜〜〜っ!」
 あーくそ。なのはのくせに。
「ほんっと、暑いよ」
 こたつや暖房だけのせいじゃない。
 なのはが隣で嬉しそうに笑っているから。
 だから心も身体も熱いんだ。

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