これはもちろんレイジングハートさんの擬人化です。

 あなたはいつも皆に優しくて、
 あなたはいつも皆のために自分を犠牲にして、
 あなたはいつも強がっていて、
 少しは甘えてもいいと思うのに……ワタシではその場所になれないのでしょうか?

 始まります…………


「あの……なのは……」
「何かな? レイジングハート」
「一つ聞いても宜しいでしょうか?」
「いいけど。改まってどうしたの?」
「なのはは……どうして甘えないのですか?」
 ずっと思っていた事。彼女と出会ってからこれまで彼女が甘えている所なんて殆ど見た事が無い。
 もう少し、ほんの少しでいいから甘えられたら、もっと楽に出来ると思うのに。
「わたしももう、人に甘えるって年齢じゃ無いし、そういうのは苦手なんだ」
「ですが――」
 苦手でも、甘える年齢じゃなくてもあなたは甘えるべきなんですよ。
 そうしないと、そのうち心が壊れてしまう。
「にゃはは。大丈夫だよ。わたしは強いから……」
「そんなこと…………」
 あなたが強いなんて皆は思ってるかもしれないけど、ワタシには分かる。何よりずっとあなたを見てきた
ワタシだか分かる。
 あなたは皆が思ってるより強くは――
「大丈夫だよ。レイジングハート」
 なのはは、まるで自分に言い聞かせるように大丈夫だと言う。
 そんな姿を見てしまったからだろうか。ワタシは――
「で、でしたらせめてワタシに甘えてください」
「ふぇ……?」
「苦手でも、甘えるような年齢じゃなくても、あなたのためにせめてワタシには甘えて下さい」
 強く、強く。懇願するように問いかける。
 甘えてほしいのは、確かにワタシの願でもあるけど、でも彼女のためでもあるんだから。
「ワタシでしたら、あなたの幼い頃から色々なものまで知っているのですから、他の方よりは甘えやすいでしょ」
「レイジングハート……」
「ワタシは、あなたがなのはが大切ですから、ですから甘えてほしいんです」
 自分のありったけの想いを彼女にぶつける。
「………分かったよレイジングハート」
「なのは……」
「少し恥ずかしいけど、でも少しずつでも甘えられるように頑張るよ」
「はい……」

 いつか、いつかあなたが気軽に甘えられるような存在になれればいい。
 ワタシはそのためならどんな努力でもしてみせる。他ならぬなのはのために……
 たった一つの甘えられる場所に―――
 なりたい。

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